殺人の追憶

この間観た「グエムル」が面白かったので、ポン・ジュノ監督の別作品「殺人の追憶」をDVDでレンタルしてきました。
韓国で起こった未解決の連続殺人事件を題材にしたフィクション。機動隊がデモを制圧しているために捜査に人員が割けないなど、その時代背景からおこる、何ともいえないもどかしさを映画の中から感じました。そして、決して顔が見えない犯人の不気味さと犯行の異様さの描写には、背筋が寒くなりました。容疑者役を演ずるパク・ヘイルの存在感もすごかったなあ。そこにいるというだけで異様な雰囲気を漂わせる表現ができるなんて見事です。トンネルでのシーンは、犯人の底知れぬ闇を描いていたように感じます。
見終えた後も、なかなか寝付けなかったほど印象に残った映画でした。