映画を観たので原作も読んでみました。初めての池井戸小説です。
内容はすでにわかっているのですが、一番面白かったのはドーナツエピソードの第3話「コトブキ退社」でした。
映画の方は実際に人が演じるということで、登場人物により深みがでている印象を受けました。小説は、それぞれの人物がそこまでアクが強い人としては書かれておらず、どちらかといえば、その人物が生きてきた背景がしっかり書かれていました。
その辺りを省略するかわりに、映画ではキャラの濃い人ばかりが揃っていて、それだけでなんだか説得力があるような気がします。
小説でも八角がキーとなる人物ですが、映画の方は全てのエピソードを彼に集中させて主人公として際立たせているようにしたのだろうな。その手法は成功していると思います。しかし、よくこんな風に物語を組み替えたなあ。脚本の作り方が気になります。