読了

昨日、4巻を読み終えてしばし放心状態でした。

まず最初に、この戴国の物語を完結させ世にだしてくれた小野不由美先生に感謝です。ありがとうございました。もう、この続きは読めないと思っていたので、本当に嬉しかったです。

というわけで、以下はネタばれの内容なので未読の方はご注意くださいませ。

思いついたことをつらつら書くスタイル。

1、2巻で登場して、この人たちがいなければ、このような終わり方ではなかったという、李斎達を助けれくれた人たちや、 その仲間や家族などが、容赦なく命を落としていく描写が辛かったです。いや、3、4巻のほとんどで、本当にたくさんの人が亡くなったりの絶望描写続きだったので、これはもしやバッドエンドになるのではと思いながら読んでいました。

心に残ったシーンは、正頼と泰麒の再開のところ。また、ここでの正頼の泰麒に対する言葉が優しくて。なので、最後は助け出されて本当によかった。この正頼との場面で、泰麒が人を殺すという伏線が張られていましたが、4巻の最後の最後で、まさに泰麒が 剣で兵を刺すという場面がありました。ここからカタルシスを得るようなシーン続きで、やっとか・・・と めちゃくちゃホッとしました。

驍宗の脱出シーンは、これまであまり語られてこなかった驍宗の考えを知ることができてよかった。そいういう意味だと、登場人物の思いが語られる3巻が一番面白かったかも。

それから、琅燦は泰麒のことを化け物だと言っていたけど、麒麟のタブーを超えるほどの思いがそうさせているわけで、 それは泰麒の強い意志の現れだから化け物と評するのはどうなのかなと思っちゃいました。琅燦は色々と謎が多く、どうしてこういう立場にたつことを決めたのかの心情が知りたいところです。

蛇足で1つ。延王が登場して、延麒の襟首を捕まえて放り投げるのはサービスシーンですよね。 ありがとうございました(合掌)。

来年に発売される短編は、この物語の落ち穂拾いのようなものとインタビューで読んだので、 語り尽くされなかった部分が、どう補完されているのかが楽しみです。

読了後、短編集「華胥の幽夢」に収録されている「冬栄」を読んで気持ちを落ち着けました。まあ、この物語にも阿選も登場しますけどね〜。

白銀の墟 玄の月 第三巻 十二国記 (新潮文庫)

白銀の墟 玄の月 第四巻 十二国記 (新潮文庫)